
村木美幸(むらき みゆき) ポンレ:イタンキトゥイ
公益財団法人アイヌ民族文化財団 副理事長 | 民族共生象徴空間(ウポポイ)運営本部長
(*ポンレはウポポイで使用しているアイヌ語のニックネーム)
1959年白老町生まれ。1985年より財団法人アイヌ民族博物館(白老町)に勤務。学芸課長(1993年~)、館長、専務理事を歴任。旧アイヌ民族博物館(ポロトコタン)は、地元白老のアイヌが設立・運営した私営の博物館で、アイヌ自ら博物館を建設し、アイヌ文化の伝承と人材育成の基盤をつくった。本人は「この博物館で、私も育てていただいた」と語る。
同館では、白老地方に伝わるアイヌ舞踊や歌の実演や調査、イヨマンテ(クマの霊送り儀礼)に代表されるアイヌ民族の信仰儀礼の復興、食文化の伝承活動、人材育成・教育普及事業の他、ロシア民族学博物館や国立ベルリン民族学博物館など、国内外のアイヌ資料の調査研究も担当。2012年から、国立アイヌ民族博物館の構想づくりに委員として携わり、2018年公益財団法人アイヌ民族文化財団常勤理事、2020年7月の開業とともに民族共生象徴空間ウポポイ運営副本部長、2023年6月より現職。
これまでに手掛けた展覧会に、「テケカラペ―女のわざ : ドイツコレクションから : アイヌ工芸品」展(1999年アイヌ民族博物館)、「イカㇻカㇻ アイヌ刺繍の世界」展(2016年苫小牧市美術博物館)など。主な著作に、アイヌ民族博物館編「アイヌの自然シリーズ第4集:アイヌと植物<薬用編>」(2004年)、JR北海道の社内誌「The JR Hokkaido」「なるほどアイヌ文化エッセイ ソンコdeソンコ」(2012年から連載中)など。